喰うなら喰やれ 4-5

 「おうち、どこ」 「この丘を越えて、ふたつみっつほど木を登ったら前にアタシの村があったところなんだけど…」  奇怪だ。 「おにく」 「ああ、おなか空いたの?そこにある木、肉だから千切って食べなさい」  奇怪だ。 「よごれた、ふく」 「アタシの服?これは生きてるから傷んだところは再生するから、大丈夫だよ」  …
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喰うなら喰やれ 4-4

「いい。それがオヤジの為になるんなら」  ここ最近、オヤジの動きがおかしい。以前から夜遅くに帰ってくることはあったが、酒に酔って帰ってくるということはまず無かった。それが、突然に。なにかあった、絶対に。それを言うと、こいつはちょっと考えた後、『一緒に来るなら、戻れないかもしれない。それでもいいの』なんて、言い出した…
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喰うなら喰やれ 4-3

 「ここら辺で休みましょうか」  『森』を抜けた後、サリアは川辺でそう提案し、 「水浴びにはちょうどいい川もあることだし」  と加えた。 「水でいいのかい。お湯にもできるよ」  発明家が軽く提案。 「ならお湯にして。できたら呼んでちょうだい。アタシは寝るから」 「ねる、ごはん」  石を焼き水溜りに入れるという…
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喰うなら喰やれ 挿話乃壱 『乳房』

 苦しんで死に行く者に、慰めは必要だろうか。  いっそ止めを刺してやるのが、せめてもの情けというものではなかろうか。  ある者は母を求め、ある者は恋人の名を叫びながら、一人また一人と逝った。  ただ一人、彼以外を除いて、皆例外なくそう死んでいった。  「おはよう」  彼は薄く目を開けた。  『元気?』とは聞け…
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喰うなら喰やれ 4-2

 『森』はどこまでも深く、暗かった。けれども獣の成体には遭わず、一行は森を抜けることとなった。  それはサリア達の知らぬところで槍を振るう、一人の男がソレを仕留めていたからであった。  鮮血。  それを浴びる男は、ガイア、その人であった。 「駄犬ども、喰らいつく相手を間違えたな」  森の中、上下左右前後、全ての…
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喰うなら喰やれ 4-1

「いいの?何も言わないで森に入っちゃって」 「問題無いわ。アレはでかいだけで、あまり役に立たないし。居ても邪魔なだけよ」  森の中を直(ひた)走る一行。その中にガイアの姿は無い。 「そういえば、なんでこんなものを体に巻いてるんですか?ていうかコレ何の毛」  ラルフがひょいと上に持ち上げたそれは、長い毛を縒った縄だった。 「…
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物書きさんに100の質問2

暇つぶしというか、こういうの答えるの好きだなぁ、うん。 01 お名前(PN・HN)を教えてください。 『tai』、『ねこ』とか。 02 その名前の由来は? 自分の本名。ねこのほうは他人から猫系と言われるし、何より愛しているから。 03 今の名前、気に入ってますか? そろそ…
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喰うなら喰やれ 3-4

「森に入る、かぁ」  そうかぁ、と頷きながらウェンは麺をすする。裏通りの亜人の屋台だ。味は悪くない。お嬢はそんな物は食べずに、生肉の塊を食べているけれど。 「アタシはここに留まる気は無いよ」  この町に来てから三日、既にウェンとは一応の和解は見ている。幸い、痕は残っていなかったからだ。代わりに、またひとつ体にタトゥ…
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喰うなら喰やれ 3-3

 娘が目を覚ました。とりあえず、声をかけてみる。 「おはようさん」  言ってから後悔。口調が砕けすぎている。癖だ、どうにも直らない。 「死ね」  …口の悪い娘のようだ。 「アタシをこんな風に鎖につなげて、これから何をするつもりよ。まさか―――」  そして妄想力も豊かだ。本人の人格を尊重して聞き流す。いや、そこをじ…
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喰うなら喰やれ 3-2

「………ッ!!」  サリアは不埒者を一撃の下に沈めた。これで今日はもう三人目である。  裏通りの更に裏通りを、サリア達は歩いていた。表通りは自分一人では兎も角、この娘と一緒では目立ち過ぎて歩けない。仕方なくこのような道を歩いているわけだが、それにしても聞きしに勝る劣悪さだ。ここはヒトの町だ。しかし、この通りで目に入る…
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喰うなら喰やれ 3-1

「電文に依りますと、そろそろ例の亜人の群れがこの町に到着する頃ですが、警備はいかが致しましょう」 「捨て置け」 「捨て置く?それは何故ですか」 「獣人一匹と翼人一匹で何をどうこうできるという訳でもない。森へ向かっているのなら尚更だ。せいぜい戦の下火になってもらうとしよう」 「下火、ですか」 「そいつ等が森の…
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喰うなら喰やれ 2-3

 その夜、響くは断末魔。  部下の報告を受け、館の主人は重い息を吐いた。 「取り逃がした、か…」  後に、歯軋り。憤慨してのことではない。絶望的なるこの状況の中で少しでも落ち着こうという努力からだ。 「しかし」  呟く。逃したのは二人。それは小鹿亭に居た娘達であろう。では、あの大男はどうなったのか。あの娘達にあれが…
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喰うなら喰やれ 2-2

 銀色の風が闇を凪ぐ。森中に響く何者かの断末魔。この日、帝国領のその森では、帝国兵士による山狩りが行われていた。本来、狩られるのは獲物の方である。が、今宵は少々平時と趣が違った。その獲物は、ヒトが狩るには少々凶暴すぎたのだ。逆に猟師である筈の兵士達が狩られていた。  命を奪われ、その魂の抜殻は喰われた。獲物の正体は依然として掴…
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喰うなら喰やれ 2-1

テーブルの向かい側には馬鹿みたいに体のでかい男。その腕にしがみ付いて…と言うより噛り付いて食べているのは、翼を生やした少女。変な面子だ。 「状況を整理したい」 「どうぞ」 「まず…お前等は何だ」  男は人のことを親の仇でも見るような目で睨んできた。 「アンタこそ誰よ」  アタシはわざと、視線を流しつつそう言った…
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物書きさんに100の質問

質問1 あなたの名前(HN、PN)は?  tai、ねこ、他。 質問2 名前の由来は?  惰性。 質問3 過去に使っていたPNがあれば教えて下さい。  キートン。昔飼ってた猫の名。 質問4 性別、生年月日、出身地は?  男。一九八五年七月三十一日生まれ。埼玉出身。 質問5 あなたの身体…
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喰うなら喰やれ 1-4

「――化け物がッ!」  背後で声がした。猟銃を手にした、数人の男達だ。程なくして発砲。無数の弾丸が俺の体に減り込む。普通の人間なら死ぬだろうが、俺にとっては大したダメージではない。むしろ、今は有り難かった。被弾した箇所を中心に、俺の筋肉が盛り上がる。否。膨張する。小娘に肘まで喰われた右腕もまた生えてくる。其れに弾かれた裸の小娘は、…
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喰うなら喰やれ 1-3

 卵――――重力を無視し得る浮力を有しながらも、外的な力を一切放たない、卵。  白――――目を刺さんばかりの眩しさ、見る者の目を潰さんとする、輝く白。  白い卵。それが、そこに在った。  俺は知っている。其れが内包するモノを。  此の卵は生を育まない。白は此の世の理。神を象徴する白。此の卵は、言わば檻。白…
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初コミケ

12日、池袋から朝5時始発で友人2人と一路ビックサイトへ。 早く着いたと思いきや、既に列はかなりの長さに(-,-) 大階段から距離にして200mというところに陣取ってみる。 アージュでやったすかてん勢のサイン会目当てにいくも、入場3分で無理に。 その後、タイプムーンに並ぶも玉砕。 初日は大した戦果もなく、終了。 13日…
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喰うなら喰やれ  1-2

 「おはよう」 「あ、おはよう、姉さん」 「アンタいいかげんやめて、その『姉さん』っていうの。アタシはアンタのお姉さんでもなんでもな いんだから」  『姉さん』―――サリアは、アタシの姉じゃない。でも、『姉さん』。  アタシの家は『小鹿亭』という名のレストランをやっている。ど田舎に建つ小鹿亭には、当然な がら全然お客さんは来…
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喰うなら喰やれ  1-1

 アタシにはおねえちゃんがたくさんいるの。みんなどこへいってるのかはしらないけど、いまは うちにいない。けど、アタシにはおねえちゃんがたくさんいるの。アタシはたくさんのおねえちゃん にあそんでもらったんだから。おとうさんは『おねえちゃんたちはいそがしくて、たまにしかうちに かえってこれない。それで、かえってきたときはリザといっしょ…
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